本部企業のブランド力やビジネスモデルを最大限に活用できるフランチャイズですが、失敗確率は30%程度と言われています。
人生で初めて経営をする人も含まれていると考えると、この確率は意外に低いと言えるでしょう。
そこで、こちらの記事ではフランチャイズで失敗する確率が低い理由、それでもフランチャイズで失敗する原因、失敗しないコツなどを紹介します。
フランチャイズに挑戦しようと考えている方は参考にしてください。
フランチャイズで失敗する確率は30%
一般社団法人フランチャイズチェーン協会の調査によると、フランチャイズで開業して5年後に成功している確率は70%程度、失敗する確率は30%程度です(※1)。
個人で開業した人が5年後に成功している確率が25%であることと比較すると、70%はかなり高い数値と言えるでしょう。
失敗する確率が低い理由は、やはり本部企業の成功事例を基に開業している事が大きいと言えます。
商品開発、オペレーション、マーケティング、本部企業が築き上げてきたあらゆる技術やノウハウを活用できるのは、個人がゼロからビジネスを始める上で非常に有利です。
加盟金やロイヤリティなど、数百万円の初期費用をかけてでも挑戦する価値は十分にあると言えるでしょう。
※1「2021年度調査結果」(一般社団法人フランチャイズチェーン協会)
失敗確率30%でも失敗するフランチャイズの原因
失敗する確率が30%ですので、フランチャイズで開業した10人のうち3人は5年後に失敗していることになります。
では、彼らが失敗してしまった原因は何なのか、よくある原因をいくつか紹介します。
資金不足
よくある原因の1つが資金不足です。そもそもフランチャイズに加盟するためには、加盟金や保証金など、数百万円単位の資金が必要です。
自己資金がない場合は銀行の融資を引いて加盟する人もいます。
ただし、フランチャイズでお金がかかるのは初期費用だけではありません。
開業後は売上金の中から本部へロイヤリティを支払うのが一般的ですので、毎月その出費が発生します。
他にも在庫が必要なビジネスであれば仕入れコストがかかりますし、店舗が必要であれば賃料が、スタッフが必要であれば人件費がかかります。
これらの出費をあらかじめ把握して事業計画を立てておかないと、収支が合わず、やがて資金不足に陥ってしまいます。
オーナーの能力不足
単純にオーナーの能力が足りずに、フランチャイズが失敗することがあります。
本部の用意したマニュアルや指導通りに経営をおこなわなかったり、人材の採用やマネジメントが上手くいかなかったりなどです。
採用や従業員の教育などをした経験がない方は、それらをサポート・指導してくれるような本部企業を選ぶ必要があります。
オーナーが体を壊す
いつまでも現場を離れることができず、過労が続いて体を壊すオーナーもいます。
現場を離れられない理由はさまざまで、人件費を削減するためだったり、自分の代わりとなる人材を採用できていなかったりなどです。
たとえば、コンビニの営業は基本的に24時間の店舗が多いです。
コンビニを毎日24時間営業させるには、接客だけでなく、商品の仕入れや在庫・賞味期限のチェック、商品の陳列、スタッフ教育、シフト管理、トラブル対応など、常に何かしらの業務が発生します。
オーナーが1人で対応しようとすれば、あっという間に限界が来るでしょう。
経営だけでなく現場の業務に関わる場合は、いつまでに現場を離れるか、あるいは業務の一部を従業員に任せるかを決めておく必要があります。
ブームの終わり
ブームが去ったことで経営が立ち行かなくなるパターンもあります。
たとえば、タピオカドリンクは一時期大ブームになり、日本で爆発的に店舗数が増えました。
しかし、ブームが去ったあとは増えすぎた供給が需要を上回り、閉店に追い込まれる店舗が急増したのです。
ブームが去っても生き残っている店舗はありますが、それらはごく一部です。
開業時の起爆剤としてブームに乗るのはありかもしれませんが、ブームはいずれ去ります。
ですので、ブームを活用する際はブームが去った後の戦略も事前に考えておくことが重要です。
環境変化への適応力不足
最初は順調だった経営が、環境の変化によって悪化することがあります。
たとえば、近くに競合店ができたせいで、顧客を奪われたり、近所の大学や専門学校が廃校になったせいで、メインの客層である若者が減ったりなどです。
このような環境の変化が起きる可能性はいくらでもあります。本部企業に相談しながら、早めに対策をしましょう。
本部企業の知名度が低い
本部企業の知名度を活用し、少ない宣伝コストで集客できるのが、フランチャイズの大きな魅力です。
なぜなら、どれだけ素晴らしい商品やサービス、オペレーションがあったとしても、集客できなければ意味がないからです。
しかし、本部企業の知名度が低い場合、集客に苦戦し、思うように売上を立てられない可能性があります。
ですので、本部に知名度があるかどうかはシビアに判断しましょう。
本部とのトラブル
本部企業とトラブルになり、失敗するケースも少なくありません。原因で多いのは契約内容をめぐる行き違いです。
たとえば、契約期間が決まっているにもかかわらず、オーナー側から途中解約の申し出があり、違約金が発生するも、オーナー側がペナルティを認識していなかったなどです。
フランチャイズにはさまざまな規約があるので、契約書を交わす際は細部まで十分に目を通し、納得した上でサインをしましょう。
フランチャイズで失敗しないコツ
失敗確率が30%とはいえ、フランチャイズで失敗する可能性は誰にでもあります。
そこで、こちらではフランチャイズで失敗しないようにするコツを3つ紹介します。
徹底した情報収集
フランチャイズで失敗しないためには、まずは徹底した情報収集によって、自分が参入する市場の現状を把握する必要があります。
どのような歴史を経て、今その業界でどのような企業が生き残っているのか、今後も需要がありそうな商品・サービスなのか、未開拓のエリアはあるのか、ライバル企業はいるかなど、細かく調べましょう。
たとえば、ブームの終わりと共に多くが閉店に追い込まれたタピオカドリンク店ですが、ブランドや立地次第ではまだまだ人気の店舗はあります。
いま、どこで、誰に対して、どのような商品やサービスを展開すると成功しそうなのか、しっかりとシミュレーションをしましょう。
業界や業種の選択は慎重に
十分に情報収集をしたら、参入する業界や業種を選びましょう。
注意したいのは、自分の好き嫌いだけで選ばないことです。
「自分が情熱を注げる業界や業種の方が成功しやすい」という意見もありますが、それは長期的にニーズがあることが大前提です。
長期的にニーズがあり、成功する算段があった上で、自分が情熱を注ぎやすい業界や業種であれば理想的でしょう。
優先する順番が逆にならないように注意が必要です。
本部とのコミュニケーションを取る
フランチャイズにおいて本部企業はビジネスパートナーです。
きちんとコミュニケーションを取り、指導を真摯に受け止めつつも、積極的に自分から質問や提案を投げかけましょう。
もちろん、フランチャイズに加盟する以上、ルールがあるので好き勝手にはできません。
フランチャイズオーナーとして「やらなければいけないこと」と「やりたいこと」をきちんろ区別して、経営に臨む姿勢が大切です。
レッドオーシャンかブルーオーシャンか判断する方法
フランチャイズで失敗確率を下げるためには、参入しようとしている業界や業種がレッドオーシャンかブルーオーシャンか、判断する必要があります。
そこで、こちらではそれらを判断するコツを紹介します。
業界全体ではなくターゲットに注目する
ライバルが多過ぎるレッドオーシャンか、ライバルが少ないブルーオーシャンかを判断するためには「ターゲット」に注目することが重要です。
かつて牛丼チェーンは、吉野家が多くのシェアを占めていました。
一見すれば、「牛丼業界はもうレッドオーシャンだ」と判断できるかもしれません。
しかし、現在は後発である「すき家」や「なか卯」を運営する株式会社ゼンショーホールディングスが牛丼市場の約50%を占めています(※2)。
ここで注目したいのがターゲットです。
吉野家が働く男性をターゲットにしていたのに対し、すき家はファミリーや女性が主なターゲットです。テレビCMを見れば、ターゲットの違いがよくわかるでしょう。
このように、一見レッドオーシャンで勝ち目がないように思える市場でも、ターゲット次第では巨大なシェアを獲得できることがあるのです。
※2「もしも、あなたが「ゼンショーホールディングスの社長」ならば【RTOCS®】」(BBT大学総研)
ラーメン業界にも実はブルーオーシャンがある
ラーメン業界にもまだブルーオーシャンはあります。それは味噌ラーメン専門店です。
意外に思われるかもしれませんが、好きなラーメンランキングで常に上位を獲得しているにもかかわらず、味噌ラーメンの専門店はそれほど多くありません。
理由は味噌がその日の気温や湿度によって味が変化しやすく、扱いにくい素材であり、味がブレやすいからです。
味がブレやすいのは顧客離れにつながるので、飲食店にとっては致命的です。
だからこそ、「味噌ラーメン」という市場は大きなニーズがあるにもかかわらず、ライバルが少ないブルーオーシャンになっています。
味噌ラーメン専門店のフランチャイズをご紹介します
弊社は味噌ラーメン専門店である『麺屋・國丸』をフランチャイズ展開することで、すでに多くの実績を出しています。
・リピート率90%以上
・健康志向の顧客獲得に成功
・月売上1000万円超も可能
・職人いらずで再現性が高い
・細部まで徹底されたオペレーションで味にブレなし
・充実した研修制度あり
サポート面に関しても、外観・内観・内装イメージ作成、調理オペレーション、研修制度の他、オープン後も本部スタッフが現場で手厚く支援をしています。
ですので、飲食でのフランチャイズ起業が初めての方も、すでにラーメン店を経営されている方も、安心して開業をお任せいただけます。
ラーメン店のフランチャイズでしたら、株式会社國丸にお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。