ラーメン屋を開業するには修行が必要である理由を解説します。
また、修行をすることのメリットやデメリット、開業に必要な資金や資格なども紹介します。ラーメン屋として開業を志している方は参考にしてください。
ラーメン屋の開業に修行が必要である理由
こちらでは、ラーメン屋の開業に修行が必要である理由を5つ紹介します。
ビジネスの全体像を理解できるから
ラーメンを作ることとラーメン店を経営することは、似ているようで大きく異なります。
美味しいラーメンを作る技術だけではラーメン屋の開業を成功させることは難しいのです。
ラーメン屋の成功は、店がその位置に存在する理由、赤字を避けるための調整ポイント、厨房の設計、メニューの構築、ラーメン製作の流れ、宣伝戦略、スタッフの教育など、多くの要素によって成り立っています。
他人の店舗で修行することは、上記のようなビジネスの全体像を理解するのを助けてくれるでしょう。
顔を売れる可能性があるから
修行を経て独立すると、「〜〜のラーメン屋の従業員が新店を開くらしい」と話題になる可能性があります。
修行時に真面目に働き、お店に貢献し、お客様と良好な関係を構築していれば、開業後に修行先のラーメン屋の信用やブランドの力を継承できるでしょう。
つまり、修行をしながら自分の顔を売っておける可能性があるのです。
広告やプロモーションに多額のコストをかけずに、多くの集客を期待できるでしょう。
仕込みの大変さを体験できるから
ラーメン業界は、特に「仕込み」が大変だと言われています。例えば、とんこつラーメンのスープ作りには多くの時間と労力が必要です。
注意点として、仕込みの大変さをきちんと体験したいのであれば、セントラルキッチンを備えたチェーン店は避けることをオススメします。
セントラルキッチンで仕込み終わった食材が店舗に届くので、仕込みの大変さをすべて体験することができないためです。
不要な失敗をせずに済むから
店舗での修行を通じて、「なぜそのような手順を踏むのか」「なぜその作業を避けるのか」という基本的な作業のオペレーションを学べます。
繁盛している店舗には必ず優れたオペレーションやルールがありますので、修行でそれらを学んでおけば、開業時に不要な失敗をする確率を軽減できるでしょう。
ラーメン業界での繋がりができるから
ラーメン業界では経営者同士の繋がりがあることが珍しくありません。
地域によって異なりますが、ラーメン店同士でレシピの一部を共有することもあるのです。
また、同業者と良い関係を築いておけば、修行先と同様の価格で食材を仕入れられることもあります。
わずかな原価の差でも利益は大きく変わるので、そういったメリットを享受する意味でも、修行を通して繋がりを作っておくことは重要です。
ラーメン屋の修行先の選び方
続いて、ラーメン屋の修行先を選ぶ際のポイントを3つ紹介します。
きちんと繁盛しているか
ラーメン屋の成功は味だけでは決まりません。メニューやスタッフの教育、店の立地や経営戦略など、多くの要素によって成功できるかどうかが決まります。
だからこそ、修行先のラーメン屋を選ぶ際は、最低条件としてきちんと繁盛している店舗を選ぶようにしましょう。
細部まで学べるか
ラーメン店で修行をするなら、開店から閉店までの全工程を体験できる店をオススメします。
接客や皿洗いだけでなく、ラーメン作りやスタッフの教育、集客など、経営に直結する要素を学べる場所が理想的でしょう。
修行の目的はあくまで開業ですので、立地選びや店舗内のデザイン、契約の取り決め、開業手続きなども、網羅的に教えてもらえる店舗だとなお良いです。
ラーメン屋の修行をする上でのコツ
ラーメン屋の修行では細部まで学べることが重要と述べましたが、必ずしもすべてを学べるとは思わないことです。
実際、レシピの一部を企業秘密としているラーメン屋もありますし、製麺は店主が必ずおこなうラーメン屋もあります。
修行先のラーメン屋も、膨大な時間と労力をかけたからこそ、今の成功があるわけです。
従業員だからといって、無条件にすべてのノウハウを学べるわけではないと心得ておきましょう。
ラーメン屋を開業するために必要な資金・資格・許可
こちらでは、ラーメン屋を開業するために必要な資金・資格・許可について解説します。
ラーメン屋を開業するために必要な資金
ラーメン店の開業には初期投資が必要で、1,000万円から1,500万円が目安となります。
こちらの費用には物件の賃貸料、内装工事、厨房設備、資格取得費、広告費などが含まれます。
また、新規で店舗を作る場合の工事費は高いので、コストを抑えたい方は居抜きがオススメです。
ラーメン屋を開業するために必要な資格・許可
ラーメン屋を開業するために必要な資格や許可は以下の通りです。
- 食品衛生責任者について
食品衛生責任者とは、飲食店における衛生管理の責任者を指します。
食品衛生法によると、この資格を持つ者を雇用するか、自らが取得する必要があります。
しかし、栄養士や調理師、製菓衛生師などの資格を持っている場合は、新たに食品衛生責任者の資格を取得する必要はありません。
- 飲食店営業許可について
飲食店を開業する際は、地域の保健所から必ず営業許可を取得する必要があります。
許可なく営業を始めると法的な問題が生じますので、必ず手続きを行ってください。
許可を取得するには、事前に店舗の設計図などを提出し、必要書類を揃えて申請手続きをおこないます。
この際、食品衛生責任者の資格を証明する書類の提出も必要です。
申請に関する費用は、保健所や営業形態によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
- 防火管理者について
店舗の収容人数が30人以上の場合、防火管理者の設置が求められます。
こちらの資格は、火災予防と対策を担当する責任者を指します。
都道府県や消防庁の講習を受講することで、資格を取得できます。
ラーメン店の広さによって必要な防火管理者の種別が異なりますので、必要に応じて取得しましょう。
ラーメン屋の開業を成功させるコツ
続いて、ラーメン屋の開業を成功させるコツを3つ紹介します。
コンセプトに力を入れる
ラーメン屋の成功を握る鍵は、明確なコンセプトです。
店のコンセプトを明確にするには、ターゲットやメニュー、価格帯などを確定させる必要があります。そうすれば、自ずと店内の雰囲気や方向性が見えてくるでしょう。
集客しやすい立地を選ぶ
ラーメン屋に限らず、飲食店の成功を大きく左右するのが立地です。大きな道路沿いや商業地は集客効果が高いですが、それだけでは条件としては不十分です。
駐車するスペースがあるか、競合店が有無あるかなども事前にリサーチをおこないましょう。
SNSを活用する
SNSによる口コミや評価の影響はもはや言うまでもなく、飲食店を成功させる上でSNSの活用は定石と言えます。
新メニューやイベント情報を定期的に発信し、フォロワーとのコミュニケーションを深めることでファンを増やすことが可能です。
また、ハッシュタグやSNS限定のキャンペーンで集客を促進する手法も効果的です。
ラーメン屋で修行をせずに開業する方法
ラーメン屋での修行を避けたい場合、ラーメン屋としてフランチャイズ開業する手段もあります。
そこで、こちらではフランチャイズで開業するメリットとデメリットを紹介します。
フランチャイズでラーメン屋を開業するメリット
ラーメン屋のフランチャイズでは、ラーメンのレシピはもちろんのこと、運営ルールやマニュアルが確立しています。
そのため、本来修行で学ぶべきことや得られる情報を、効率的に得ることが可能です。飲食店経営未経験の方でも参入するチャンスがあります。
また、知名度のあるフランチャイズであれば銀行の融資も期待できるため、資金調達の面でもメリットがあります。
フランチャイズでラーメン屋を開業するデメリット
ラーメン屋のフランチャイズでは、仕入れ先や運営ルールが事前に決められているのが一般的です。
そのため、自分の好きなように、自由にラーメン屋を経営したい方には向いていません。
また、フランチャイズ本部のブランドを利用するにはロイヤリティを支払う必要があります。
こちらは売上の良し悪しに関係なく支払いが必要であるため、経営状況を悪化する要因となることもあります。
ラーメン屋のフランチャイズなら麺屋・國丸
ラーメン店のフランチャイズを成功させるために、重要な工程の1つが「企業選び」です。
世間のニーズやブランド力、初期費用、強み、サポートなど、多くの観点から企業を吟味し、契約先を選ぶ必要があるでしょう。
その点、株式会社國丸では今回ご紹介した味噌ラーメンを看板メニューとした店舗を全国で展開しています。
サポート面に関しても、外観・内観・内装イメージ作成、調理オペレーション、研修制度の他、オープン後も本部スタッフが現場で手厚く支援をしています。
ラーメン店のフランチャイズでしたら株式会社國丸にお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。