ラーメン屋に向いている立地条件とはどのようなものか、「エリア」と「その特徴」とに分けて解説します。また、居抜き物件を選ぶ際の注意点も解説するので参考にしてください。
ラーメン屋向きの立地条件〜エリア編〜
まずはエリア編として、ラーメン屋向きの立地条件を5つ紹介します。
繁華街
繁華街は昼も夜も多くの人が訪れるため、ラーメン屋を出すにはオススメです。ショッピングやエンターテイメントの中心地として、人々が気軽に食事を楽しめる環境が整っています。
そのため、高い集客率を見込むことができ、特に新規顧客の獲得に有利と言えるでしょう。しかし、家賃の高騰や競合との激しい競争が課題となる可能性が高いです。
店舗の賃料が抑えられる第二、第三の繁華街エリアを視野に入れることが、現実的と言えます。
オフィス街
オフィス街に位置するラーメン屋では、顧客層が主にビジネスマンやOLとなり、平日の昼食時に最も多くの客が訪れます。
この時間帯は店舗の収益に大きく影響を与えるため、ランチタイムに特化した戦略が重要と言えます。
また、オフィス街特有の商圏は、ビジネスマンやOLがランチタイムに利用することを考えると、おおよそ500メートル以内に限定されることが多いです。このため、リピーターを確保し、継続的に利用してもらえるような工夫が必要になります。
顧客の入れ替わりが少ないオフィス街では、リピーターの確保が他エリアよりも一層重要と言えるでしょう。
ロードサイド
ロードサイドにあるラーメン屋の大きな強みは、「車からの視認性」です。主に道路を利用する人々をターゲットとしており、道路には大きく分けて以下の2つの種類が存在します。
- 肉体労働を行う男性が多く訪れる産業道路
- ファミリー客が多い郊外のショッピングエリア近くの生活道路
それぞれの顧客層を理解するためには、異なる時間帯や曜日にどのような客層が主となるのかを事前に調査することが大切です。
また、季節によっては、観光スポットとなる地域も考慮すると良いでしょう。
なお、車を主な交通手段とする顧客にとって、一瞬で店舗を認識できるような大きくて目立つ看板の存在は非常に重要です。短い時間で店舗の存在をアピールし、関心を引きつける必要があります。
住宅地
住宅地でラーメン店を開業する際は、地域住民との強いつながりを築くことが成功へのカギです。親しみやすさを重視し、顔なじみの客の名前を覚える、地域行事に積極的に参加するなど、コミュニティとの積極的な交流を心掛けましょう。
また、手軽に食事ができる場所としてのポジションを確立するため、テイクアウトやデリバリーなど、顧客の利便性を高めるサービスも検討すべきです。
店舗のデザインに関しては、ファミリー層の利用を見込んで、広々としたスペースを確保し、家族連れに優しいレイアウトを考慮することが重要です。
車椅子利用者や高齢者も快適に利用できるよう、バリアフリー設計を取り入れることで、すべての顧客が歓迎されるような環境を作り出しましょう。
これらの要素を組み合わせれば、住宅地はラーメン屋の開業において理想的な立地条件となるはずです。
駅前や駅チカ
駅前や駅の近くに店舗を構えることは、ラーメン屋にとって大きなメリットがあります。駅周辺は常に人の流れがあり、職場や学校への通勤、通学路として利用されることが多いため、自然とたくさんの顧客が集まるからです。
また、駅近くの店舗は、その立地自体が一種の宣伝効果を持つので、人々の目に触れやすくなります。特に新規のラーメン屋にとっては、そのエリアでの認知度を上げるのに有利となるでしょう。
ラーメン屋向きの立地条件〜特徴編〜
続いて、ラーメン屋向きの立地条件を特徴別に紹介します。
ターゲット層が多い
成功するラーメン屋の立地は、ターゲットとする顧客層が頻繁に行き来する場所にするのが定石です。価格設定、店のコンセプト、味に基づいて、目指す顧客層を明確に定め、その層が多く集まるエリアを選択しましょう。
車通りや人通りが多い
人目につく立地であれば、自然と多くの潜在的顧客に店舗を知ってもらうことができます。特に、夜間でも人通りが絶えないエリアを選べば、日中はもちろん、夜間の売上も安定しやすくなるでしょう。
近所に居酒屋がある
居酒屋の近くにラーメン屋を出店すれば、飲み終わりの締めとしてラーメンを食べたい人の来店を期待できます。理想的には、居酒屋から駅へと向かう通り道に店舗があることがベストです。
1階か2階に店舗を構える
雑居ビルに出店する際は、1階や2階のような目につきやすい階を選ぶことをオススメします。特に路面店の場合、その視認性とアクセスの良さがダイレクトに集客効果を生んでくれます。
ラーメン屋を開業するなら居抜き物件には注意
こちらでは居抜き物件でラーメン屋を開業するメリットと注意点を解説します。
居抜き物件のメリット
居抜き物件を選べば、前の店舗の内装や設備を利用できるため、初期投資を大幅に削減できる可能性があります。特に、前の経営者が急いで物件を売りたいと考えている場合、費用面で有利な条件となることが多いです。
居抜き物件の注意点
居抜き物件にはいくつかの落とし穴があります。まず、残された内装や設備が実際に使える状態なのか、またラーメン屋としての運営に適しているかを確認する必要があります。
加えて、前の店舗がラーメン屋だった場合、評判や撤退理由についても調査が必要です。不良な評判が新規開業する店舗に悪影響を与えることや、隠された致命的な問題が存在する可能性があるため、慎重に調査する必要があります。
ラーメン屋開業における立地のリサーチ方法
理想とする立地条件はわかっていても、実際にそういった物件にめぐりあえるとは限りません。そこで、ここではラーメン屋の物件探しにおいて、最低限おこなうべきリサーチ方法を2つ紹介します。
ターゲットを明確にする
ラーメン屋を成功させるには、ターゲットを明確にすることが不可欠です。たとえば、看板メニューとしてこってり系ラーメンを提供するなら若い男性層を、あっさり系やベジポタ系ラーメンを提供するなら女性や健康志向の人々を対象とする場合が多いです。
また、店の雰囲気がカフェ風であれば、若い女性層やデート利用が見込め、家族連れをターゲットにするなら広いテーブル席が好まれます。
自店の提供する商品と雰囲気に最も合う顧客層を考え、それに適した立地選びをおこないましょう。
競合店を確認する
立地条件の良い理想的な物件を見つけたとしても、その周辺に強力な競合店が存在する場合、集客は困難になります。特に、近隣に人気のラーメン屋がある場合は、そのエリアを避けた方が賢明です。
しかし、競合が多い「激戦区」にもメリットはあります。ラーメン好きが集まるエリアでは口コミでの評判が広がりやすいのです。もし競合との差別化が可能であれば、同じエリア内で成功するチャンスはあるでしょう。
ラーメン屋向きの立地条件についてのまとめ
ラーメン屋の立地選びは、成功するための重要なステップの一つです。最適な場所を見極めることで、ターゲット顧客を効果的に引き寄せ、店舗のポテンシャルを最大限に活かすことができます。
そして、ラーメン屋を成功させる上で立地条件と同じくらい重要なのが、「コンセプト」です。
ラーメン業界では、多種多様な店舗が存在し、各店が独自のコンセプトや特色を持っています。その中で、弊社が運営する『麺屋・國丸』はその独自の魅力と品質の高いラーメンで、多くのラーメンファンから支持を受けているのです。
なお、現在麺屋・國丸はフランチャイズ店舗を展開しており、立地選びにおいても、ターゲットとエリアの特性を考慮し、最適なアドバイスをおこなっています。もし、フランチャイズでラーメン屋を開業予定でしたら、ぜひ麺屋國丸をご検討ください。
